お兄ちゃんと、秘密の恋。〔続〕
『………分からないの?鈍感だね』
えっ…私って鈍感なの?
『…柚希さんが好きだから、あんな質問したんだよ』
「…………………えっ?」
優衣君が、私を…?
「……ごめんね、その気持ちには答えられない」
私には、かな兄がいる。
お兄ちゃんで、恋人。
私がドキドキするのは、かな兄だけ。
『うん、分かった。………でも、これくらいは許してくれるよね?』
───チュッ
「……んっ」
自然な流れで近づいてきた優衣君。
何をするのか考える前に突然触れた、優衣君の唇。
「なっ……!」
──キスされた!
しかも、額とか頬とかじゃなくて、思いっきり唇に!!
……ど、どうしよう…
かな兄以外の人にキスされるなんて…
………バレたら確実に終わる。