お兄ちゃんと、秘密の恋。〔続〕
外はもうすっかり夜になっていて、蛍光灯が頼りなく光っていた。
夜の道を、優衣君と2人で歩く。
……き、気まずい……
そんな私とは裏腹に、優衣君はなにやら楽しそうに歩いていた。
まるでさっきの事を忘れているかのように、いつも通りに接してくる優衣君。
あんまり深く考えすぎないほうがいいのかな…
と色々考えている内に、家の近くまで来た。
暗くてはっきり見えないけど、家の前に誰か立っているのが見えた。
…あ、かな兄だ
「優衣君、ここでいいよ。送ってくれてありがとう」
ぺこりと頭を下げる。
「気にしないで。」