不条理な恋でも…【完】
なかなか…(大希)
「だめだよ、佐々木さん。あなたは眞人(まさと)の友達だけど、
私の友達じゃない…」
ほのかが俺の胸を両手で押し、拒絶する瞳でこっちを見上げ…
その瞳が涙で潤んでいるのに気が付く。
こぼれないように精一杯見開いている姿。
『絶対に佐々木さんの前では泣かない…』
その心の奥底の言葉に、俺はギュッと胸が締め付けられた。
なんで?どうしてだ?
俺には、心の底から拒絶されてしまうという、
その事実が受け入れられなかった。
でもほのかを怖がらせたくない俺は、彼女から少し距離を取って、
「どうしてそんなことを言うんだ?俺にとっては眞人同様君も友達だ。
眞人のせいでそんなになってる君を…
俺は放ってはおけない」
それは俺の中で都合のいい言い訳に過ぎなかった。
友達の皮をかぶって…
こう言わなければ…
こうするしか…
俺はほのかに近寄ることも許されないだろう。
「佐々木さん…」
目の前の彼女は頑なに俺を拒絶したまま、
それでもどうしようもない感情に震える自分を、自ら強くかき抱いた。
どうして慰めることすら許されないのだろう…
どうしてあんな奴の為にほのかがこんなふうに
ならなければならないのだろう…
そんな姿はもう見たくなかった。これ以上無理をして欲しくなかった。
頑張りすぎないでほしかった。
私の友達じゃない…」
ほのかが俺の胸を両手で押し、拒絶する瞳でこっちを見上げ…
その瞳が涙で潤んでいるのに気が付く。
こぼれないように精一杯見開いている姿。
『絶対に佐々木さんの前では泣かない…』
その心の奥底の言葉に、俺はギュッと胸が締め付けられた。
なんで?どうしてだ?
俺には、心の底から拒絶されてしまうという、
その事実が受け入れられなかった。
でもほのかを怖がらせたくない俺は、彼女から少し距離を取って、
「どうしてそんなことを言うんだ?俺にとっては眞人同様君も友達だ。
眞人のせいでそんなになってる君を…
俺は放ってはおけない」
それは俺の中で都合のいい言い訳に過ぎなかった。
友達の皮をかぶって…
こう言わなければ…
こうするしか…
俺はほのかに近寄ることも許されないだろう。
「佐々木さん…」
目の前の彼女は頑なに俺を拒絶したまま、
それでもどうしようもない感情に震える自分を、自ら強くかき抱いた。
どうして慰めることすら許されないのだろう…
どうしてあんな奴の為にほのかがこんなふうに
ならなければならないのだろう…
そんな姿はもう見たくなかった。これ以上無理をして欲しくなかった。
頑張りすぎないでほしかった。
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