不条理な恋でも…【完】
俺は、その返事が嬉しくて目の前のほのかを抱きしめ

「ありがとう…」

と感謝の言葉を漏らす。彼女を抱き上げて、射抜くようにじっと見つめた。

やっと手にできた答えで、興奮した俺の鼓動は数段跳ね上がった。

ほのかを抱き上げ、耳元に向かって囁いた。


「気の変わらないうちに、俺のこの想い全部受け止めて…」

俺は顔を上げ、まっすぐ前だけを見てそのままベッドルームに直行した。


暗闇の中、しばらく目が慣れるまで抱き上げたままベッドのわきに立ち尽くす。

白く浮き上がる大きなベッドの上にゆっくりとほのかを横たわらせた。

それから俺は部屋着の上を脱ぎ捨てると、

あえて彼女の躰に覆いかぶさるように跨がった。

これは、今までのような友人のする慰めじゃない。

なだめているわけでもない事を、ほのかにわかってもらうためだった。


すると予想通り、ほのかが組み敷いた俺の下で体を強張らす。

「ほのかは何もしなくていいから、全部俺に任せて…

捧げる俺の愛をその身で感じて…」


俺はまず、その甘く柔らかい唇を気の済むまで存分に味わう。

お互いの息が上がって早くなる…

それはほのかも同じで、感じてくれていることが…

無性にうれしかった。

俺は唇を離して穴が開くほど彼女の顔を見つめる。


「ほのか…

アイシテル…」

自然と言葉がこぼれ出た。
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