不条理な恋でも…【完】
大希さんはその言葉に、恥ずかしそうに頬を赤らめ破顔した。
私に跨ったまま少年のように口角を上げる姿は、とてもアンバランスだった。
でも、それが大希さんらしくて私も組み敷かれたまま微笑みを返した。
私達が、愛を囁き合ったのはこの時が初めてだった。
ここからが、今日からが夫婦としての始まり…
私は自らの意思を表す様に大希さんに向かって両手を差し出した。
大希さんは目を見開いてから優しい眼差しでしばし見つめ、
広げた両方の掌の中に躰が納まるようにゆっくりと覆いかぶさった。
私の掌の中で、私を翻弄する温もり。
目を閉じて背中に腕を回すとその愛しき躰がびくりと震えた。
「ほのか…」
うなじに唇がそっと触れ、彷徨い始める。
「ああ…
ほのかぁ~」
唇がチュッ、チュッと印をつけるように刻みながら、
私の名前を耳元で囁き続ける。
「アイシテル…」
大希さんの荒い息に、私の躰が突然強張る。熱い躰が少し離れ、
「大丈夫?こっちを見て…
俺は絶対にほのかを傷つけたりしないから…
ゆっくりでいいからそれを心だけじゃなくって躰でもわかって欲しい」
そうやってその夜、私が躰を固くすると大希さんはその度に
私の目を見てゆっくりと何度も何度も諦めることなく
説き伏せてくれ続けた。
私に跨ったまま少年のように口角を上げる姿は、とてもアンバランスだった。
でも、それが大希さんらしくて私も組み敷かれたまま微笑みを返した。
私達が、愛を囁き合ったのはこの時が初めてだった。
ここからが、今日からが夫婦としての始まり…
私は自らの意思を表す様に大希さんに向かって両手を差し出した。
大希さんは目を見開いてから優しい眼差しでしばし見つめ、
広げた両方の掌の中に躰が納まるようにゆっくりと覆いかぶさった。
私の掌の中で、私を翻弄する温もり。
目を閉じて背中に腕を回すとその愛しき躰がびくりと震えた。
「ほのか…」
うなじに唇がそっと触れ、彷徨い始める。
「ああ…
ほのかぁ~」
唇がチュッ、チュッと印をつけるように刻みながら、
私の名前を耳元で囁き続ける。
「アイシテル…」
大希さんの荒い息に、私の躰が突然強張る。熱い躰が少し離れ、
「大丈夫?こっちを見て…
俺は絶対にほのかを傷つけたりしないから…
ゆっくりでいいからそれを心だけじゃなくって躰でもわかって欲しい」
そうやってその夜、私が躰を固くすると大希さんはその度に
私の目を見てゆっくりと何度も何度も諦めることなく
説き伏せてくれ続けた。