愛しい人
校門までくるとさっき
まで一緒だった亮の
友達たちと別れ、亮
とふたりきりになった。



「りさ。今から公園い
かね?景色よくて、
俺等がよくたまってた
公園があんだよ☆
お前にもキレイな景色
見してやりてぇんだ。」

『うん。行くっ!!笑』


亮のこぐ自転車の後ろ
にあたしは乗った。


あたしたちがよほど
目立つのか、下校中
のほかの子たちがあ
たしたちを見ていた。



それからあたしたち
は、お互いの紹介を
しあいながら行った。


初めてお互いのこと
をよく知れた。

亮は嵐のようにきて、
嵐のように去って…
あっさり付き合うこと
になっていたから。

最初は亮の存在すら
知らなかったのに…







しばらく行くと公園
についた。



「ここだよっ公園。」

『わーきれいだぁっ☆』



夕日が綺麗だった。


亮はこんなキレイな
景色みてたんだー…

ふと隣にいる亮を見た。



…なんでかな?

いつもはたくましく
て、強気な亮の横顔が
、悲しいくて寂しそう
な顔をしてたんだ。



『…亮?』

「えっ?あっ?んっ?」

『亮へんなの~!!笑』

「変じゃねぇよっ笑」

『てかほんと綺麗。
連れて来てくれて
ありがとーねっ☆』

「おぉ!きれいやろ?」



しばらく夕日を見つ
めていた。



また亮は、悲しいそう
な、寂しそうな顔して
夕日をまぶしそうに
見つめていた。


< 43 / 63 >

この作品をシェア

pagetop