【BL】偽りの愛
堕ちてくる暗闇
心は手に入らないと知っていたから、
「愛なんてものはいらない。ただ抱いて欲しいだけ。」
そう言って近付いた。
出会ったのは、街外れの小さなバー。
同性愛者の出会いの場であるバーで、僕は彼を見つけた。
一際目立つ彼の容姿、当然引き寄せられたのは僕だけじゃなく……
何人もが彼に声を掛けていた。
けれど彼は、どの誘いも断った。
僕は声は掛けず、遠目から彼を見るだけだった。