恋はシャボン玉
…お昼休み…
社食で同期の平塚くん、中さんに出会す。



元々、平塚くんは、高校が一緒で、大学は別だったものの、偶然、入社式で再会。意気投合した。


中さんは、平塚くんが配属された部署に事務員として配属された、短大卒の女性。



三人でお昼を一緒に食べることが多い。顔を合わせると、第一声が



「どうよ?」



…だ。



「頑張ってるよ。やっと営業に行かせてもらえそうだし…」



と、平塚くん。



「オレも6月から!中さんは…」



「営業事務は大変です。覚えること多いし、失敗ばっかりで…」



「まぁ、オレ達も失敗ばっかりだよ。頑張るしかないよね」



「藤沢くん、なんだか楽しそうだね~」



二人に顔を覗かれる、オレ。



「そうかな…」



「なんだか、目がキラキラ、恋してるみたい」



う…。中さん、鋭い!



「恋は恋でも、相手は仕事だよ」



なんて、かっこつけてみる。



「仕事に恋…か。オレは仕事に恋なんてできないな」



嘆く、平塚くん。



君も恋したら?



なんて言えないけれど。

< 17 / 33 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop