ここにいるよ
しばらくして忍は急ぎ足で帰ってきた
「ごめんね!遅くなって」
申し訳なさそうに謝る忍
「ううん、それより大丈夫?」
「う〜ん……それが」
バツ悪そうに頭を掻きながら口ごもる
「もしかして仕事?」
「ち、違うよ!今日は完全オフ!でも…」
「??」
少しの沈黙の後に忍が嫌そうに話し始めた
「ハルって知ってる?」
「うん…知ってるよ」
「そいつが渚ちゃんを見たいって聞かなくてさ…」
「え…」
「無理だって言ってんのにしつこくて…!やっと説得したからもう大丈夫!」
そう言って冷めたココアを飲んでる
「ハルのせいで冷めた…」
頬を膨らませいじけてる
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それが凄く可愛くて笑っちゃった
「な、何で笑ってんの?」
「わ、笑ってないよ」
「嘘!今、笑った」
「笑ってないよ〜」
そう言いながらまた笑った
何かいいな〜
今、自然に話してるよね
やっと緊張せずにいられる
そんな些細な事が嬉しくて私も冷めたココアを飲んだ
♪♪♪〜
また携帯が鳴り響く
また携帯を取り出して電源を切ろうとしてたからとっさに、
「ハル…?」
「うん…しつこいから切っとく」
そしてまた切ろうとしてたから、
「ま、待って!」
「渚ちゃ…ん?」
「私なら大丈夫だよ!ハルに会っても…」
「え…マジで?」
ゆっくりと首を縦に振る
「忍が恥ずかしくないならいいよ」
「恥ずかしいなんて思わないよ!」
「だったら…」
「………わかったよ」
私の説得に渋々携帯に出た
『何だよ!しつこいぞ!』
嫌そうに話し始めた
話しながら窓の外を見ながら話してる
忍ってこんな風にハルと話すんだな〜
私の時と少しトーンが違う
思ってた忍と違うけどこんな一面も見れて幸せって思うのは何でだろう
『わかった…じゃあ、待ってる』
切った後、ため息付きながら私を見つめる