ここにいるよ

「ハルに、惚れちゃダメだよ?」


「え?」


「あいつ、俺から見てもカッコイイし優しいし女の子の受けもいいから…心配」


「心配…って?」


「渚ちゃんもハルを好きになるかも…」


「ハル、好きだよ…」

「え?」


私の言葉に忍は驚いて食べようとしてたケーキを落とした



「忍の大切な友達だもん!好きだよ!」


「………」


「でも、私は忍が大好きだからハルはカッコイイかもしれないけど好きになる事は絶対ないの」


キッパリ言い切りウィンクした


忍は呆気にとられてたけどすぐに笑顔


「アハハ、そっか〜よかった〜」


「ココア、また頼もうかな〜」


「そうだね…頼もう」


二人は周りが気にならないぐらい堂々としてる



少しは私も彼女らしくなってるかな


昨日の今日で

どうなのかは分からないけど


いつか

こんな日もあったなと

語り合えたらいいな〜



『キャ〜Rankのハルじゃない?』


『忍とハルが揃うんじゃない?』


『ちょ〜カッコイイ』

『話し掛けてみる?』

『え〜でも〜』


背中越しに声が痛いくらい刺さる


ハルが来たんだろうな

そうぼんやりと思った

忍を見ると不機嫌になってた



いつかの一樹が忍がやってきた時と同じ感じに思えた


「遅い!何してたんだ」


「ごめん!ごめん!せっかくのデート割り込んで」


両手をついて謝るハル

とりあえず二人の会話を邪魔しないようにした



「ハル!お前、どこに座ってんの!」


「え…ダメ?」

ハルは自然に私の隣に座った


「ダメに決まってんだろ!早くこっちに座れよ」


「ハイハイ〜」

忍の注意でハルは立ち上がり忍の方へ座った
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