ここにいるよ
「こんにちは、三枝春希です〜ハルでいいよ」


「あっ、森村渚です」


握手を求められたから握手


忍は温かいココアを飲んでる

少し不機嫌…

妬いてくれてるのかな

そうだとしたら嬉しいな


「よろしく…」

ハルは、ウィンクをして笑った


忍と同じ茶色いブレザーを着たハルが目の前にいる


少し長めの茶色い髪に切れ長の大きな瞳


左目の下に小さな泣きホクロ


笑うとえくぼが出た

忍とは違うかっこよさ


でも私にはやっぱり忍が1番



やっぱり私は忍が1番だよ


さすがに全国誌Rankの人気モデルだな〜


場違いな程二人の間はキラキラと輝いて眩しい



さっきまで黙り込んでた女子達も反動なのか一気に騒ぎ出した



忍は、うんざりしてココアを飲みハルは周りの女子達に笑顔でウィンクをふりまいた


「中々、この店も可愛い子一杯じゃん」


騒いでる女子達に手を振ってその度に悲鳴が聞こえる


不機嫌な忍と目が合うと忍は一瞬で笑ってくれた


不意打ちの笑顔は卑怯だよ


ドキドキしてまた赤面


「お前…何しにきたの?ファンサービス来たんじゃないだろ」


「あ、ああ、ごめん!ごめん!ついつい条件反射で」


「ったく…好きな女にもそれぐらいしたらいいのに」


「うるせーな!もう〜」


忍の一言にテンション下がったのかメニューを見だした



「本当、いつまでたっても甘党だな〜お子ちゃま忍君」


「………」


ハルはさっきのやり返しなのかそう言って子供をあやすかのように忍の頭を撫でた
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