ここにいるよ
「あっ、俺、コーヒー」


ハルは店員に注文するとまた私を見た


忍の頭を撫でながら笑顔で話しだす


忍は嫌そうにココア飲んでる


「渚ちゃんって思った通り可愛いじゃん」


「………」

「あっ、そうだ!忍に飯島さんが早急に電話するように伝言頼まれたんだった」


「え〜マジかよ!」

「チーフマネージャーの伝言はちゃんと伝えたからなっ!」



飯島さんってチーフマネージャーだったのか〜


ってことはあの女マネージャーは忍のマネージャー?


頭の中で推理してると忍が


「ごめん!渚ちゃん、また電話してくる」


「…うん、行ってらっしゃい」


「ごめんね。すぐ戻るから待ってて!ハルは無視してていいから」


そう言ってまたカフェから出て行った



「無視なんてひどい奴だな〜」


「………」


「あんな奴、やめて俺にしない?」


「え…?」

満面ない笑顔でハルは話し出した


「俺と付き合おうよ」


「付き合いません!」


キッパリ即答

私は忍だけだもん

考える余地なしっ


一瞬、沈黙して呆気にとられてるハルはすぐ笑い出した


「アハハハハハ〜本当に変わった子だね!忍が好きになるはずだ…」


「…?」


状況が全くつかめず呆然


「合格!忍の彼女として合格です」


そう言って無邪気に笑った

ハルの意図が分からずに黙るしかなかった


「普通の女の子なら即決でOKだよ!今みたいに告ったら」



「試したの?私の事」
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