憎しみという名の恋 ~光と影~
気になるアイツ
side 星
「お前遅い…。もう昼休み終わるんだけ
ど…。」
「悪りぃ。案外長引いた。」
友達の神谷 瞬(カミヤ シュン)にそう言われた俺の名前は、影山 星(カゲヤマセイ)。
「チッ。嫌味かよ。いーよなー、モテる
男は…。」
そう言って俺と瞬は購買のパンをかじっ
た。
「うっせえよ。お前だってそこそこモテ
るだろ。」
「お前に言われても嬉しくねぇーんだけ
ど…」
自分で言うのも何だが、俺は結構モテる
方だ。
現にさっきまで見たことはあるが名前も
クラスも知らねぇやつに告られた。
そのおかげで昼飯を食う時間が減ったの
は、言うまでもないが。
でも瞬だって、モテる方だ。
俺よりは少し低いが、かなり高い身長に
明るめの茶色い髪。
男らしいよりは、可愛らしい顔立ちで、
おまけに気さくで面白い。
「お前この前、うちのクラスのヤツに告
られてなかったっけ?」
確かにこいつは告られたはずだ。
放課後2人で部活に行こうとしたら、女子に呼び出されていた記憶がある。