エンドレスラブ(完)
それからさっきインタビューをしたミーティング室に戻って、
修吾という男の質問攻め。
柏木サンも青ざめてる…。
「お前が…"wakana"?」
wakanaは私のペンネーム。
姉が勝手に名付けた。
「本当に16歳の最年少受賞したのか…。」
「俺だって今日コイツと再会して初めて知ったよ。」
あのー…さっきから気になるんだけど…。
「克哉兄さん…この方は…。」
これから私の秘密を隠してもらう人の名前を聞かなきゃ…ね。
「あぁ、忘れてた。
コイツは世良修吾。
エンドレスラブの主人公の恋人役だ。」
おぉ、俳優さん!!
どーりでかっこいいワケだ…って
「世良修吾?!」
ガタンと音をたてて立ち上がった。
「若菜ちゃん驚きすぎ。」
柏木サンが呆れてる。
だって、世良修吾って……!
いくらテレビを見ない私でもわかる。
世良修吾、
10代の男性俳優で1番忙しい人。
そんな人に、私の正体が…。
すると世良修吾が一瞬、
不敵な笑みをしたのを私は見逃さなかった。
そして