エンドレスラブ(完)
私のこれからをどうするかを、
誰もいない廊下で、
大人気の若手俳優サンと交渉する。
どうしてこうなっちゃったのだろう…。
「さて…橘若菜サン?」
肩を壁に預けて腕と足を組んで世良修吾は言う。
「やっぱり、お前の正体は世間には公表されたくないよな?」
「も…もちろんデス…。」
大ベストセラー作家が脅されてますよ…。
「そっか。俺は他人の人生をどうこうするつもりは無いから、ちゃんと秘密にしてあげるょ。」
え……本当に?
やっぱこの人優しい…。
「でも。」
………でも?
「俺、お前が思ってる程優しい人間じゃないからね♪」
ん………?
「どういう意味ですか?」
「何かしらお前からの恩をもらわないと。」
あ、そっか……。
「いや、当たり前ですよ。
タダで秘密にしてくれるなんて申し訳ないですから!」