エンドレスラブ(完)
冷たい瞳で私の心を一気に突き刺す。
その瞳は、エンドレスラブの撮影現場で初めて華チャンを見掛けた時、
目の前で世良修吾が「彼女とデート」宣言を聞いて見せた恐ろしい顔と一緒。
多分、あの時と同じ瞳で、
隅っこで存在を消していた私に唯一気づき、
『嫉妬』の目で、
ずっと私を見ていたのだろう。
外はもうすぐジリジリと照りつける真夏を迎えるかのように、
空は青く、澄んでいる。
でも今、私と彼女の間は、
灰色でよどんだ曇天。
今、目の前にいる彼女が本当の彼女。
朝のあの笑顔が、偽物のよう。
『…詐偽だな、笑顔(コレ)。』
華チャンの笑顔を見てそう言った南の言葉の意味が
初めて解った。
さすが人間洞察少女・南。(なんじゃそりゃ)
南は最初から華チャンを見た時から彼女は二重人格だと気づいてたんだ…。
……って。
そんなこと、
どぉーでもいーーーーーーっ!!!!!
(どーでもいいのかよ)