エンドレスラブ(完)
Endless10
一瞬にして、
私は温もりに包まれた。
さっきまで溢れていた涙も枯れて
目の周りがスースーする。
「せ、世良サン…?」
「ぷっ、世良"サン"だって(笑)
初めて聞いたー。」
「あの…えーと…」
彼の腕の中で必死に思考を巡らせる。
「伝わってるけどー…
やっぱり言葉にして云ってもらわないと。」
え……言葉…。
「もしかして…」
「ほら、聞かせて?
若菜の気持ち。」
―――――!
腕の中に閉じ込められたまま、
私たちは向い合せになった。
伝えていいの? 笑わない?
「好き、です……。」