シャンゼリゼ
と思ったけど、彼が厳しいのはあたしを思ってのことだったりするから結局甘いんだなあ、なんて。
レポートをなんとか仕上げ、ようやく許しを得た彼の膝枕で休むあたしは思う。
「橋くん」
「何」
「なんでもなーい」
胡座をかいた橋くんの右足に頭を置いて、いつもながら鍛えた太ももの固さがちょうどいいと感心する。
「…いつも思うけどさ、寝づらくない?」
「全然。むしろ落ち着く」
普通彼女が彼氏にしてあげるものなんだろうけど。