シャンゼリゼ



「橋帰るの?」



そう尋ねた時、彼はすでにテーブルから離れていた。



「…何よ、あの目」



橋の視線の意味には気がつかないふりをした、自分の言葉だけが白々しい余韻を残して後味が悪くなった。



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