シャンゼリゼ
花火
一瞬どん、と低い音がして、私は動きを止めた。
暑くてシャワーを浴びた直後で、まだ身体を丁寧には拭き終わってない。
まぁ、パイル地だから良いかと思って、えいやっとワンピースを頭から被った。
濡れた肌にワンピースの裾がくっついて少し暑苦しい。
洗面所から顔だけ出して、部屋にいる橋くんに声をかけてみる。
「橋くん、今何か落としたー?」
「うん」
うんって。
「いやいや、かなり凄い音したけど。何したの?」
ぺたぺたと廊下を歩いて、部屋に向かった。