優しいカレの切ない隠し事
ギシギシときしむベッド。
そして、止まらない喘ぎ声。
圭介はいつも言う。
『感じてる陽菜に感じる』って。
だからか、セックスをしている最中の圭介は、わたしに容赦ない。
そんな一面を、普段の優しさからでは、きっと誰も想像が出来ないはず。
それは間違いなく、わたしだけが知ってる素顔。
それが優越感に感じられるからかも。
わたしが、仕事とプライベートを分けることが出来るのは。
「陽菜…」
圭介は呼吸を乱しながら、自分の人差し指をわたしの口に入れた。
それはわたしに、喘ぎ声以外の言葉を発せさせない為に…。