優しいカレの切ない隠し事
決まったことって…。
とても納得出来ないけれど、圭介はそのまま仕事を続けた。
「課長、これって親会社からどう思われるんですか?」
「花井が心配することは何もないよ。お前のことは、必ずフォローするから」
そんなことを言ってるんじゃない。
わたしが足手まといになるんじゃ、本末転倒なのよ。
「分かったら戻って。初姫神社の特集を組もうと思うから」
「はい…」
悔しい。
こんなことになったのは、全部わたしのせいだもの。
そもそも、圭介と栞里さんの仲を疑った時、ちゃんと話をしてれば良かったんだ。
それを、フラフラした自分に罰が当たったに違いない。
だけど罰なら、わたしだけが背負いたかったのに。
神様、圭介だけはやめて欲しいんです。
なんて、身勝手な願いは届くのかな…。