右隣の彼
十月桜の木の下で
結局、お兄さんの駿さんの作る美味しいカクテルと岸田くんが大好物だという
メニューにはないオムライスをいただいた。
これは岸田君が大好物だっていう事がよくわかるほどおいしかった。
そんなおいしいものをいただいた為、さっきお兄さんがボソッとつぶやいた
『彼女?・・・・お前ってー』
の続きが聞けなかった。
一体何を言おうとしていたのだろう。
まさかいないなんて事ないだろうし・・・・・
そんな事を考えながら私達は店を出た。
「今日は本当にありがとう。凄く楽しかった~じゃあ・・明日会社でー」
そのまま駅の方に足を向けた時だった。
「まだ終わっちゃいませんよ。」
岸田くんが私の手を掴んだ。
「はい?」
ちょっと間の抜けた様な声に岸田君は少し呆れた顔で私を見た。
「お願い事聞いてもらってないんですけど・・・・」
「お願い事ってさっきのじゃ~」
「ない!」
ここまできっぱり言われると何も言い返せなくなり
抵抗せず岸田君に掴まれたままでいた。
岸田君は道路側まで移動すると手を上げてタクシーを止め
私の手を離し、運転手にこそこそっと行き先を伝えた。
メニューにはないオムライスをいただいた。
これは岸田君が大好物だっていう事がよくわかるほどおいしかった。
そんなおいしいものをいただいた為、さっきお兄さんがボソッとつぶやいた
『彼女?・・・・お前ってー』
の続きが聞けなかった。
一体何を言おうとしていたのだろう。
まさかいないなんて事ないだろうし・・・・・
そんな事を考えながら私達は店を出た。
「今日は本当にありがとう。凄く楽しかった~じゃあ・・明日会社でー」
そのまま駅の方に足を向けた時だった。
「まだ終わっちゃいませんよ。」
岸田くんが私の手を掴んだ。
「はい?」
ちょっと間の抜けた様な声に岸田君は少し呆れた顔で私を見た。
「お願い事聞いてもらってないんですけど・・・・」
「お願い事ってさっきのじゃ~」
「ない!」
ここまできっぱり言われると何も言い返せなくなり
抵抗せず岸田君に掴まれたままでいた。
岸田君は道路側まで移動すると手を上げてタクシーを止め
私の手を離し、運転手にこそこそっと行き先を伝えた。