お姫様の召使の言いなり
「まっ、待ってください!」
その時、後ろから声がした。
少し高めで、かといって耳障りな高音でもない。
やや控え目で、それでいてよく通る透明感のある声。
あの女の子が起きたんだ。
思わず振り返ってしまいそうになったけど、ハッとして固まった。
いくらタイミングがよかったからって、ぼくのこととは限らないだろう。
他の人を呼び止めたのかも知れない。
そこに誰がいるのか気になったけど、今確認するのはなんだかカッコ悪いような気がして、そのまま一歩を踏み出した。
「待ってってば!北見千颯(キタミチハヤ)!あんた北見千颯だろ!?」
その豹変ぶりに勢いよく振り返った。
確かに、北見千颯はぼくの名前で間違いない。
だけど……
「なんで、知ってるの?」
女の子は、白い歯を見せてニイッと笑った。
まるで、“見つけた”とでも言うみたいに。
***********
「だいたい君誰?なんでぼくの名前知ってるの?どこかで会ったことある?」
「千颯、質問は一個にしてくれないかな?一遍には答えられないよ」
シェイクをすすりながら、やや呆れた口調で言った。
突然の出来事に立ち尽くしていたぼくは、笑顔で腕を引っ張られ、そしてなぜかこのファーストフードの店につれて来られたのだ。
窓際のカウンター席からさきほどまでいた公園が見える。
ついでに言えば、彼女の手にあるイチゴ味のシェイクはぼくの奢りだ。
その時、後ろから声がした。
少し高めで、かといって耳障りな高音でもない。
やや控え目で、それでいてよく通る透明感のある声。
あの女の子が起きたんだ。
思わず振り返ってしまいそうになったけど、ハッとして固まった。
いくらタイミングがよかったからって、ぼくのこととは限らないだろう。
他の人を呼び止めたのかも知れない。
そこに誰がいるのか気になったけど、今確認するのはなんだかカッコ悪いような気がして、そのまま一歩を踏み出した。
「待ってってば!北見千颯(キタミチハヤ)!あんた北見千颯だろ!?」
その豹変ぶりに勢いよく振り返った。
確かに、北見千颯はぼくの名前で間違いない。
だけど……
「なんで、知ってるの?」
女の子は、白い歯を見せてニイッと笑った。
まるで、“見つけた”とでも言うみたいに。
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「だいたい君誰?なんでぼくの名前知ってるの?どこかで会ったことある?」
「千颯、質問は一個にしてくれないかな?一遍には答えられないよ」
シェイクをすすりながら、やや呆れた口調で言った。
突然の出来事に立ち尽くしていたぼくは、笑顔で腕を引っ張られ、そしてなぜかこのファーストフードの店につれて来られたのだ。
窓際のカウンター席からさきほどまでいた公園が見える。
ついでに言えば、彼女の手にあるイチゴ味のシェイクはぼくの奢りだ。