カラフル
真っ暗になった。

そっか・・・あたしのこと本気じゃなかったんだ・・・。

幸せだったのは、あたしだけだったんだ・・・。

あの日の告白も。

一生懸命あたしの為に走ってきてくれたことも。

全部、全部、嘘だったんだ・・・。

「う・・・っ・・・ぐっ・・・」

涙が止まらない。

「うわーー・・・・っん」

泣いた。叫ぶように泣いた。

心から好きな人に嫌われるって

本当に悲しいことなんだね・・・。

辛いよ・・・。

あの、木下くんの笑顔が見たいよ・・・!

心の隅で笑顔で戻ってきてくれるって、

『ごめん!嘘!』

って言ってきてくれることを願いながら

あたしは1人、屋上で泣いた。
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