カラフル
-数日後-

あの場面を見てからもまだ、

木下くんのことが頭から離れなかった。

諦めなきゃ・・・そう思っても中々出来なくて・・・。

泣いた日もあった。

本当に本当に忘れよう・・・!

そう思ったときだった。

「亜香莉!亜香莉!!聞いて!!」

優美が走ってあたしのとこまで来た。

「どうしたの?」

「はあ・・・はあ・・・あ・・・あのねっ」

優実が息を切らしながら話そうとする。

「落ち着いてよ~どうしたの??」

「あのね・・・」


―ガタンッ

あたしは優美の話を聞いた途端

走り出した。

「ちょっ亜香莉!?」

そんな優美の言葉を無視して

全力疾走で走った。


優美の話とはこんな話だった―。
< 25 / 34 >

この作品をシェア

pagetop