キヲクの片隅

「死んだ人はね、3年間さ迷ってるんだって!」

自信満々に声を張って言ってきた舞花。
しかしあまりにも漠然としてる答えで、そうなんだ!とは思えない。

少し期待しただけに、僕は残念な気持ちになり少し肩を落としてしまった。

「ねえ、舞花さん?その情報はどっから入手したのかな?」

「え、昨日のテレビ」

即答。
そんなことだとは思ってたけど。

舞花はかなりのオカルト好き。
そして情報の収入源は大体テレビ。

一度僕の家で肝試しや心霊写真のテレビを一緒に見た。

ああ、あと前世がどうだったーとか、そんな番組も舞花は好きらしい。

僕は全く興味がなく怖いとも思わないし、人が驚いているところを見て面白いとも思わない。

前世がどうだったとか実際はわかるわけなんてないし、そうゆう部類の奴を僕は信じていない。

あの日はテレビの内容を理解しようともしないで、舞花の持ってきたスナック菓子をひたすら食べていた気がする。
< 3 / 53 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop