矢野さん
6
「――ばな?おい、橘!」


ハッとして声がした方に顔を向ける


赤崎が少し怒った様な顔で俺を見つめていた


どうやら俺は頬杖を付いてぼーっと動かないパソコン画面を眺め、赤崎が何度も呼ぶ声が耳に届いて居なかったらしい


「ああ、わりぃ……何?」


「何じゃねーよ。もう昼休憩だぞ?」


「え?あ、本当だ」

壁の時計を見ると12時を回っていた


「早く飯食いに行こうぜ」


「ああ」


椅子から立ち上がると赤崎の後を追って食堂へ向かった

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