矢野さん
 緊張した赤崎がバッと祐子さんの前にプレゼントを出す。

「た、たた誕生日おめでとう!」

 発せられた声は緊張からか震えていていつもよりキーが高い。

「えー!?誕生日プレゼント!?うそー!ありがとうー!」

 祐子さんは一瞬驚いた顔をしたが、直ぐに笑顔で赤崎からプレゼントを受けとる。

「開けてもいい?」

「はははい!どうぞご自由に!」

 ご自由にって……。

「うわー!素敵。アロマキャンドルだ。大事に使うね」

 祐子さんが笑顔で言うと赤崎の顔が赤くなるのがわかった。

「で?橘くんは?何くれるの?」

「……え?」

 笑顔で祐子さんがこっちを見ている。

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