恋なんて、できないと思ってたんだ。

　　「ヒュウガ、ユキノはちょっと男が苦手なんだ。」


「…そうだったのか、ごめんな、気安く話しかけて。」


「いや、別に大丈夫やけど、うん。」


　　「で、ミホとヒナ。おめぇらどこまで盗み聞きしてやがった？」


「…ヒュウガさんの過去、ほとんど。」


「ごめんねぇ！ヒュウガぁ。」


「いや、俺は別に大丈夫。」



ヒュウガは、どうやら僕の親友たちには心を開くようにしたらしい。


でも、僕たち以外の同級生には今までの『僕』でいくみたいだ。



僕的には、『俺』のヒュウガの方が好きだ。



ぉぉっと、いや、好き、は恋愛じゃねぇよ。





…好きになったら

傷つくのは、きっと、ヒュウガだから。


…僕のせいで、『彼』も傷ついたから。