恋なんて、できないと思ってたんだ。
  「ハッ……!」


目が覚めた。



嫌な夢だ。



もう、もう思い出したくもない、



今の『僕』には何も関係ない。




ちらりと時計に目をやる。



午前4時。



ああ、これは二度寝したら寝坊するな。



むくりと起き上がった僕。



学校へ行く支度を始める。



そして昨日予習と復習を怠ったことを思い出し、椅子に座り勉強を始める。



この家は、僕一人だから何をしていても何も言われない。





それが、寂しくも、嬉しくもあった。
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