恋なんて、できないと思ってたんだ。
「……そう、だな。」



僕が、何でそう言ったのか、ヒュウガはわからない。



でも、頷いてくれたんだと思う。



僕は、まだ話せないから。



檻の中の動物だから。



「おっはよぉ!あれぇ?ヒュウガだぁ~!」



「お早うございます。朝からいちゃいちゃと。やめてもらえない?」



「お、おはよう。月宮君もおんねんな・・・。」



いつも待ち合わせをしているところで、三人と合流する。



「おはよう。」



  「おはよ。ヒュウガがいて悪かったな、ユキノ。」



「え、いや、ウチはだいじょぶやから。うん。」



僕たちは、歩き始めた。
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