恋なんて、できないと思ってたんだ。
ヒュウガは嬉しそうに笑った。



「やっと、やっとアキラって呼べる。


やっと、『僕』から解放される。」



僕も微笑んだ。



  「良かったじゃん。」



「ユキノを待って、帰るか。」



  「それまで、少し話そうか。」
 


「そうすっか。」



なぜか、ミホとヒナは出て行った。



僕とヒュウガは窓際の机に座る。



ああ、こんなにも嬉しいって。



僕はどうかしちまったんじゃねぇだろうか。



近い距離が  キミの横顔が



………しくて、たまらない。
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