恋なんて、できないと思ってたんだ。

②キミの過去。


  …結局、そのままヤツと話すこともなく一日が終わり、次の日。


今日は、ヤツの本名を聞いてみてぇな、と思っていた。


…三時間目。

僕の超得意な数学。

先生が公式を前で解いているが、僕はもう20秒で解けた。

だから、ヒマだった。


ふと、横を見る。

ヤツがこっちを見ていた。

ヤツも終わっているみたいだ。

…意外と賢いんだな、なんて失礼なことを思ってしまった。


  「なぁ。」


「はい!」


  「お前さぁ、月宮、何?」


「僕ですか? 僕は、月宮 日向です!ヒュウガって呼んでくださいね!」


ヒュウガ、か。


  「知ってるだろ~けど、僕は東城あきら。 アキラって呼べよ。」


「…!じゃあ、アキラさんで。 ねぇ、アキラさん。」


   「何だ?」


「なんで、男嫌いで有名なアキラさんが、僕には関わってくるんですか?」


   「っ・・・それは・・・・。」
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