ポンパドールの魔法
近付きたいから、キレイになりたい。

触れてもらいたいから、頑張りたい。

彼のためだと思えば、努力する時間も楽しい。



ピンクのボトルを手に取り、手の平にたっぷり、とっておきのシャンプーをプッシュする。

彼の笑顔を思い浮かべながら髪になじませ、つやつや、サラサラになるよう、心の中で彼を思う。

大好きだから、こうしている間も幸せ。




甘く爽やかな香りに仕上がった髪に満足しつつ、顔にパックをして、マッサージをして、十分に睡眠を摂って.......

できることは全部してみた。

後は、最後の魔法をかけるだけ。

ちょっぴり勇気を出して、おでこを全開。

いざ、勝負!!



彼は気付いてくれるかな。

触れるほど、そばに来てくれるかな。

少しは、私のこと、好きになってもらえるかな..........
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