ポンパドールの魔法
カラダが火照る。

もう顔から火が出そう。

でも、この上なく幸せ。

このまま、ずっと、二人きりでいられたらいいのに..........



「ずっと触っていたくなる。後でまた、ゆっくり触らせて。」

「.......はい。」

「じゃ、今日、デートしようか。」

「え? あっ、はい、喜んで。」

「お前のこと、ずっと気になってたけど、何か今日は我慢できなくなっちゃったから言っちゃった。」

「..........。」

「触れずにいられないくらいキレイな髪だし、イイ匂いがするから。」



やった。大成功!!

心の中で、ガッツポーズ。

やっぱりお手入れしておいて良かった。

努力って、気持ちって、ちゃんと伝わるものなんだ..........



これも、勇気を出しておでこを見せた成果かな。

ポンパドールで注目させて、髪の美しさで勝負をかける。

その戦法は大正解。

彼を思いながら頑張った時間は、私に幸せをもたらした。
< 8 / 10 >

この作品をシェア

pagetop