〜Dedicated to you〜 （短）

高３の夏休み。

けいたにつれられて

ァタシは
けいたの実家に来ていた。


ここが
けいたの
育った場所。





都会の騒音からは
想像も出来ないような
とてものどかな
場所だった。




同じ日本なのに
この町の空は
なぜか優しい
感じがする。





この空の下で
育ったから
けいたは
優しいんだね。





『ただいま』




けいたが
実家の玄関を
開ける。




ァタシの心臓は
蝉の鳴き声に
負けないくらい
うるさかった。





『おかえり。
ほんとに久しぶりなんだから！
ちょっとくらい
顔見せたら
どぉだったの！』





そぉ言いながら
出てきたのは
けいたのお母さんだ。




お母さんと目があって
ァタシは軽く
会釈した。




『あら！
あなたが美由紀ちゃんね！
ホントに可愛らしいお嬢さん！』




けいたはこのお母さんの
目を受け継いだのだと
思った。



お母さんも
とっても
優しい目を
してるから。。。