〜Dedicated to you〜 (短)
『さぁあがって!
暑かったでしょう。
今麦茶持ってくるからね』



そぉ言って
お母さんは
台所へ消えていった。




『あがって』

けいたが
笑顔で
ァタシの
手を引く。




居間に入ると
けいたのお父さんらしき人が
居た。




『初めまして!』



ァタシの呼びかけに対して
お父さんは振り向いた。




『お!今日だったか!
けいたが嫁さん連れてくるのは!』



『ちゃんと覚えとけよ!
それにまだ結婚してねぇし!』



けいたがお父さんに
言い返す。



ァタシはその
やり取りが
可笑しくて
笑った。



でも本当は

「けいたの嫁さん」

何て言われて
心の中で
喜んだ。




『麦茶持ってきたわよ』





お母さんが
麦茶と
お菓子を
出してくれた。





そして
色々話した。




うちの親とはちがって

けいたの両親は
とても
落ち着いていて
ほのぼのしていた。



けいたの昔の
話を教えてもらったりして



時々けいたは
照れて話を遮ったけど
ァタシには
けいたの
両親が話してくれることは
全て
新鮮だった。



けいたの子供時代は
やんちゃで
足が早くて
泣き虫で…




何も知らなかった。



けいたの
全てを知ってるつもりで

何も。。。




だけどここに来て
けいたのホントの
彼女になれた
気がした。


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