〜Dedicated to you〜 (短)
『そろそろ帰ろうか?
あんまり遅くなると
みゆちゃんの
おかあさんも
心配するだろ?』




日は沈んで
街のライトが
星のように
私たちの視界を
埋め尽くす。




たまたま学校の帰りに
けいたに会えて
二人きりになれた。
いろんな話をして


こんな風にけいたと二人きりに
なることずっと期待してた。



バイト先で
いつも年上の人たちに
囲まれてるから
こんなこと
絶対有り得ないと
思ってたのに…






ホントに夢のような
時間だった。











けいたが
歩き出す。




離れてく背中を見て
涙が溢れそうになった。



けいたは
明日からは
またバイトの先輩。




けいたという呼び方は
高山さんにもどって


この夢は
夢のままで
終わってしまう…





嫌だ

嫌だ

嫌だ!!!





ァタシは
けいたを
後ろから
抱きしめていた。









『どうしたの?』



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