青空の下を駆けた日々~小さな約束~
楽しいグラウンド
「おーい、綾花ちゃーん。綾花ちゃんも一緒にやろうよー」
「うんっ!」
房総半島の最南端にある花とクジラが捕れることでも有名な町、花波町。
その町に2つある小学校のうちの1つ波原小学校では、小学3年生までを対象にした「ゆうゆうボール」というお遊び野球が行われていた。
綾花は、当時同学年だった6人の男の子からの誘いを受け、ゆうゆうボールをみんなと一緒にやることにした。
それは、綾花が小学2年生の春の出来事だった。
そしてその日は、男の子しかやってないゆうゆうボールの中に初めての女の子が混ざった日になった。