青空の下を駆けた日々~小さな約束~
「俺からもみんなにお願いしたい。今日は、俺と綾花の誕生日なんだ。金のかからない、きっと楽しい誕生日プレゼント、くれないか?」
......あかね...。
助けてくれたんだ。
私知ってるよ?
茜が暗いのきらいだってこと。
ありがとう、茜。
「しょーがないな。今日だけ、ね」
「ケイちゃん...」
「ケイが言うならしかたない。だけど、もし怒られたら俺のせいだから。俺がもともと教えたんだし」
「俊矢...」
「よーし。そうと決まったら場所、移動しようぜ。あっちの芝生とか。あ、もちろん異存はないよな、祐?」
「もちろんだよ」
「みんな...。ありがとう」
「さぁ、行くぞ。これは俺たちへのプレゼントなんだから、楽しもうぜ」
言うなり茜が手を差し出してきた。
その手を握って私たちはそっと歩き始めた...。