京娘と居候。〜陰陽師其の壱〜
「うわ…」
日も暮れて桔梗と時雨は中山家を出ようとしていたが、
ザザー!
朝は晴れていたのに、今はどしゃ降り。
おまけに、真っ黒な空はゴロゴロと不気味に唸っている。
隣の家の人の話によると、近くの橋が濁流で渡れないらしい。
「神楽さん達、今日は此処に泊まっていきなさいな」
「え!?駄目ですよ。泊めてもらう訳には…」
「泊まってもらわんと、心配で眠れません」
結局、桔梗と時雨は一晩泊まらせてもらうことになった。