京娘と居候。〜陰陽師其の壱〜
お見合い当日。
「梅、挨拶しなさい」
「初めまして、辻梅です…」
母親に言われ、梅は頭を下げる。
お見合いは絲亀屋で行われ、向かいには金子が。
桔梗ちゃんは何も心配しなくていいって言ってたけど、大丈夫かな…
心配する梅に構わず、両家の親の話は進んでいく。
一通り話が済んだところで、梅と金子で庭を散歩しながら、話す事になった。
「梅さん、今日も可愛らしいですね〜」
遠慮無しの金子の視線に、不快な思いを抱いた時、
「金子さんですよね?」
背が高く、綺麗な女の人が近づいて来た。
「お見合いされるんですって?それじゃあ、もう私と会えませんねぇ…」
女の人は金子を誘惑する様に話す。
金子は気を取られ、梅が居ることも忘れて、女の人について行ってしまった。