京娘と居候。〜陰陽師其の壱〜
「桔梗ちゃん!?」
優雅が絲亀屋に着いた時、桔梗の意識は朦朧としていた。
陰陽術を使う医者でもある優雅は、桔梗を見て驚愕した。
「優雅さん…時雨達は?」
「丁度買い物に行ってて…」
「腕…切り落として下さい…痛いっ!」
桔梗の腕には痛みを抑えようとしたのか、何枚も札が貼っており、それは腕が見えなくなるほどだった。
「とりあえず、痛みを抑えないと…!菊李さん、桔梗ちゃんの体をしっかり押さえてて下さい」
菊李が桔梗を押さえたのを確認すると、優雅は術を唱え始めた。