京娘と居候。〜陰陽師其の壱〜
また最後が時雨かぁ…
そう思いながら、桔梗は時雨を起こしに向かう。
「時雨!さっさと起きてーーー」
「うっさい、黙れ」
時雨はまだスヤスヤ夢の中。
「蘭丸ー。竹刀持ってきてー?」
「はーい!」
蘭丸は元気よく返事をすると、道場から竹刀を持ってきた。
「桔梗ちゃん。手加減してあげてね…?」
蘭丸は桔梗の顔色をうかがいながら言うと、走って行ってしまった。
桔梗は竹刀を構えると、その先を時雨に向けた。
「時雨……成敗っ!!」
バコーン!!という音と、時雨の絶叫が辺りにこだました。