京娘と居候。〜陰陽師其の壱〜
「皆に言わなくて良いの…?」
「はい…皆優しいから、気を使わせちゃうと思うんです」
二人が家に着くと、朔弥が庭を掃除していた。
「あ、桔梗。お帰り……どうしたの腕」
「ただいま。ちょっと転んじゃって」
三角巾に腕を通している桔梗を見て、朔弥の目が見開く。
「朔弥、腹減った〜飯〜」
「僕もお腹すいた〜」
家から時雨と蘭丸が出て来た。
「あ、桔梗…ってどうしたんだよ腕」
「桔梗ちゃん、怪我したの!?」