京娘と居候。〜陰陽師其の壱〜
「いってぇ…!」
どうやら、皆で仲良く朝御飯、というわけにはいかないらしい。
「そこまで痛くないでしょ?手加減したんだし」
「これでか!?この、怪力女!」
「怪力!?そこまで言わなくてもいいじゃん!気にしてるのに!」
「はあ!?気にしてたのかよ!ま、気にするだけ無駄だけどな」
「何ですって!?」
桔梗と時雨がギャーギャー言い合うそばで、他三人が朝食を楽しんでいる。
桔梗の両親は他界し、家族は居ない。
今神楽家に住んでいるのは、当主の桔梗、居候の鷹野時雨、一色優雅、当麻朔弥、烏丸蘭丸。
優雅の歳は不明だが大人で、蘭丸は六歳。
桔梗と時雨、朔弥は十七。
居候達は、それぞれの事情で神楽家に居候している。