緑の風と小さな光 第1部
夕方近くになって、やっとセレとピアリは二人きりになれた。
老夫婦が買い物に出かけたのだ。
早速、ピアリはセレに訊いた。
「ねぇ、その傷、どうしたの?」
「王宮の魔法使いにやられた。」
「王宮に忍び込んだって事ね。」
「そうでもしなきゃヤールに会えない。」
本当の兄弟なのに… ピアリは悲しくなった。
「国王陛下には会えたの?」
「ああ。変わらなかったよ。大事な事は ちゃんと伝えた。」
「大事な事?」
「ヤールの命を狙う者がいるって事さ。
魔法使いでも酔う酒があるんだ。
それを今日の誕生会で飲ませられるかも
しれないって、ロスターさんから
聞いたんでね。」
老夫婦が買い物に出かけたのだ。
早速、ピアリはセレに訊いた。
「ねぇ、その傷、どうしたの?」
「王宮の魔法使いにやられた。」
「王宮に忍び込んだって事ね。」
「そうでもしなきゃヤールに会えない。」
本当の兄弟なのに… ピアリは悲しくなった。
「国王陛下には会えたの?」
「ああ。変わらなかったよ。大事な事は ちゃんと伝えた。」
「大事な事?」
「ヤールの命を狙う者がいるって事さ。
魔法使いでも酔う酒があるんだ。
それを今日の誕生会で飲ませられるかも
しれないって、ロスターさんから
聞いたんでね。」