緑の風と小さな光 第1部
「その魔法石の力が私のものになるんだ。誰も私に逆らえなくなるよ…楽しみだねぇ。
しかも彼は若いし、見た目も悪くない。わくわくするよ。」
薄気味悪い笑顔で言った。
フィズの情報は誰にも売らない。これだけは絶対に自分のものにしたいのだ。
「……」
他人の体を乗っ取るなど、エルグには理解できなかった。
「さあ、もういいだろう!さっさと行け!」
ガルテンが短剣を握り直す。ルルグの首筋に血が滲んだ。
「早くしろ!」
仕方なくエルグは小屋を出た。
中からガシャン、ガシャンと重たいかんぬきを掛ける音がした。
「俺が馬鹿だった…」
エルグは当ても無く歩いて行った。
ルルグはまた小さな部屋に戻されてしまった。
「あの人を助けないと…」
この部屋には随分前から閉じ込められていた。その間、ずっとドアの錠前を削り続けて来た。
僅かなドアの隙間から細いヤスリで擦っていた。エルグにこっそり差し入れてもらった物だ。
だが、まだ切れそうもない。
「これを使ってみよう。」
小さなガラス瓶を取り出した。ついさっきガルテンの机から拝借した物だ。
しかも彼は若いし、見た目も悪くない。わくわくするよ。」
薄気味悪い笑顔で言った。
フィズの情報は誰にも売らない。これだけは絶対に自分のものにしたいのだ。
「……」
他人の体を乗っ取るなど、エルグには理解できなかった。
「さあ、もういいだろう!さっさと行け!」
ガルテンが短剣を握り直す。ルルグの首筋に血が滲んだ。
「早くしろ!」
仕方なくエルグは小屋を出た。
中からガシャン、ガシャンと重たいかんぬきを掛ける音がした。
「俺が馬鹿だった…」
エルグは当ても無く歩いて行った。
ルルグはまた小さな部屋に戻されてしまった。
「あの人を助けないと…」
この部屋には随分前から閉じ込められていた。その間、ずっとドアの錠前を削り続けて来た。
僅かなドアの隙間から細いヤスリで擦っていた。エルグにこっそり差し入れてもらった物だ。
だが、まだ切れそうもない。
「これを使ってみよう。」
小さなガラス瓶を取り出した。ついさっきガルテンの机から拝借した物だ。