緑の風と小さな光 第1部
「僕は大丈夫だよ。…お兄ちゃんがあなたを連れて来ちゃったんでしょう?ごめんなさい…」
「いや、俺が自分でついてきたんだよ。君のお兄さんに悪い仕事を押し付けたのはこいつかい?」
ルルグは頷いた。
セレはガルテンに歩み寄った。
「気を付けて!その剣で切られると記憶が無くなっちゃうんだ!」
ルルグが教えてくれた。
「ふーん、これがね…」
セレはその剣を取り上げ、ガルテンの頬をスッと浅く切った。
同時に大地の魔法を解いた。
「…あ…?」
ガルテンは頭を抑えてしゃがみ込んだ。
次に立ち上がる頃には全てを忘れているだろう。
「これでエルグも君も自由だ。」
その時
ガガン!ガツン!と大きな音がして小屋が揺れた。
「!?」
セレとルルグは何事かと身構えた。
鉄の扉が歪んだ。
「セレ!ルルグ!」
エルグが大木で扉を壊して入って来た。
両腕でやっと抱えられる様な大木を細い棒の様に軽々と扱っている。
頑丈な鉄の扉も柔らかい紙みたいだ。
アームレスリングのあの時、エルグが空腹でなかったら絶対に俺の方が負けていたな…とセレは思った。
「いや、俺が自分でついてきたんだよ。君のお兄さんに悪い仕事を押し付けたのはこいつかい?」
ルルグは頷いた。
セレはガルテンに歩み寄った。
「気を付けて!その剣で切られると記憶が無くなっちゃうんだ!」
ルルグが教えてくれた。
「ふーん、これがね…」
セレはその剣を取り上げ、ガルテンの頬をスッと浅く切った。
同時に大地の魔法を解いた。
「…あ…?」
ガルテンは頭を抑えてしゃがみ込んだ。
次に立ち上がる頃には全てを忘れているだろう。
「これでエルグも君も自由だ。」
その時
ガガン!ガツン!と大きな音がして小屋が揺れた。
「!?」
セレとルルグは何事かと身構えた。
鉄の扉が歪んだ。
「セレ!ルルグ!」
エルグが大木で扉を壊して入って来た。
両腕でやっと抱えられる様な大木を細い棒の様に軽々と扱っている。
頑丈な鉄の扉も柔らかい紙みたいだ。
アームレスリングのあの時、エルグが空腹でなかったら絶対に俺の方が負けていたな…とセレは思った。